北方の宗教画の形式の特徴として、ヤン・ファン・アイクの《ヘントの祭壇画》(1432年)のような多翼祭壇画や三連祭壇画が上げられます。20作ともいわれているボスの真筆のうち、《快楽の園》をはじめとする12点が多翼祭壇画もしくは三連祭壇画です。それほどまでに用いたのはどうしてだったのでしょう?

文=田中久美子 取材協力=春燈社
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